✨〜さやちんblog〜✨SYKfam.story❤

自己満blog🍎思いついた時に書き込む🍎

トムとジェリーの最終回【都市伝説感動秘話】


ジェリーが大人になった時は


トムはもうこの世にいませんでした。


トムは自分の命の終わりが


すぐ傍まで来ているのを知ったとき、


こっそりジェリーの前から姿を消しました。


ジェリーの前で弱って涙もろくなった


自分を見せたくなかったのです。


トムはジェリーの心の中では


ずっと喧嘩相手として


生きつづけたかったのです。


トムがいなくなったのに


気づいたときジェリーは


悲しみはしませんでしたが、


退屈になるなと思いました。


トムとの喧嘩は最高に


スリルのあるゲームでしたから。


胸の奥が不思議にチクチクはするのですが、


それが何なのか、


ジェリーにはよくは分かりませんでした。


トムの願い通り、


ジェリーの心の中でトムは


いつまでも仲の悪い喧嘩相手でした。


そんなある日


ジェリーの前に一匹の猫が現れました。


トムよりのろまで体も小さい猫です。


喧嘩相手のトムがいなくなって


寂しかったジェリーは、今度はこの猫を


喧嘩相手にしようと考えました。


そこでジェリーは、


穴のあいた三角チーズが


仕掛けられたねずみ取りを利用して、


その猫に罠をかけることにしました。


いつもトムにしていたように。


ジェリーは物陰に隠れて、


ねずみを求めて猫がねずみ取りの


近くに来るのを待っていました。


そして思惑通り猫が


罠に向かって近づいてきます。


ジェリーはしめしめと思いました。


いつものように、


自分がねずみ取りにひっかかるふりをして、


逆に猫をねずみ取りにかけてやるんだ。


うふふ。


手か尻尾を挟んだ猫の


飛び上がる姿が頭に浮かび愉快です。


でも、その猫はトムではありません。


猫はチーズの近くまで来たとき、


ジェリーが出てくるより早く


美味しそうなねずみの匂いに気づき、


目にもとまらぬ速さで


隠れていたジェリーに襲いかかってきました。


ジェリーはいつもトムから


逃げていたように逃げましたが、


トムよりのろまなはずの猫に


すぐに追いつかれてしまい、


体をガブリと噛まれました。


ジェリーも噛みつき返しましたが、


トムより体が小さいはずの猫は平気です。


血まみれのジェリーは薄れ行く意識の中で、


本当は鼠が猫と喧嘩して


勝てるわけがないことと、


いつもトムはジェリーに


「してやられた」ふりをして、


わざとジェリーを捕まえないでいたことを、


そのとき始めて知ったのです。


トムの大きな優しさと友情に気づいたのです。


そしてトムがいなくなった時の


胸の奥のチクチクの正体にも気づきました。


かけがえのない友を無くした悲しみでした。


ジェリーの魂が体を抜けた時、


空の上には優しく微笑みジェリーを


待っているトムがいました。


「また喧嘩ができるね」


「望むところさ、


今度こそは捕まえてやるぞ・・・」


……………………


こんな終わり方だったとは


知りませんでした…


トムとジェリーは

本当のケンカ友達だったんですね♡


ケンカ友達をなくした寂しさで


胸がチクチクしてたんでしょうね。

×

非ログインユーザーとして返信する